新設計のドライブ回路とパラレルプッシュプル動作によるモノ出力シテージ。この新機軸により、トランジェント特性の向上を果たすとともに、常に変動する複雑な負荷に対してアンプの歪み発生を排除し、圧倒的な駆動力で、あらゆるスピーカーをドライブします
MRE130/Ⅱについて
MRE 130/Ⅱは、五極管パラレルプッシュプルパワーアンプです。最大出力は約140W、歪み率は2%以下です。
OCTAVEのパワーアンプは新作のたびに常に新しい技術水準を達成してきました。RE 280ステレオパワーアンプの発表時に、Andreas Hofmannは既存アンプ技術からの遥かな進展を果たしました。MRE130/Ⅱにもその技術、またOCTAVEの登録商標でもある電圧管理と動作保護機能が盛り込まれています。
五極管接続による出力段
MRE130/Ⅱが真に革新的なのは、出力段に古典的な(それも、近年のHi-Fiパワーアンプではほとんど採用されなくなった)五極管接続を使用したということです。
五極管接続は、旧来の真空管パワーアンプでは広く一般的に使用されてきました。それは、信頼性と中~大出力の恩恵を両立させることができるからです。ただし、現代のレベルで俯瞰すると、動的な安定性の低さと歪率の高さが気になるところです。しかし、これらの影響はむしろその時に使用された回路設計に起因するもので、五極管を使用することによる直接的な結果ではありません。
Andreas Hofmannは、古典的な五極管接続による出力段設計の不備を取り除く新しい回路技術を開発しました。この革新的な回路設計は、五極管接続で動作するときに必要となる補助電流のために、別個の電力供給回路を追加することを含みます。この強化された五極管回路は、音質とエンジニアリングの観点からも理想的なものです。
更に、この設計における利点として、供給電圧の変動に対する絶対の安定性と、互換性を持つ出力管を問題なく使用できることもあげられます。
負荷に対する安定性
オリジナルRE 280からの圧倒的な技術的進展は、入力段のブラッシュアップと電源部に反映されました。全く新しい電力供給設計には、スターグラウンディングの発展形と、音声回路と電源部の完全な絶縁を特徴とするものを取り入れています。
また、非常に正確なプッシュプル動作がもたらす優れた位相安定性、80kHzにおよぶ高域再生周波数の拡張と共に、入力段の最適化は次々と変動するスピーカー負荷に対する抜群の安定性を誇ります。
これらの技術は実際のスピーカー駆動力を高め、スピーカーのインピーダンス変動と能率に左右されない一貫したサウンドパフォーマンスに貢献しています。
動作保護システム
ほとんどの真空管アンプメーカーは電子的にせよパッシブ素子によるものにせよ、動作保護システムを真空管アンプ内に取り付けることを怠りがちです。それはユーザーが意図しない状況においてパワーアンプ動作の安全が保持されないことを意味します。OCTAVEは当然の事として、パワーアンプに電子的な動作保護システムを組み込んでいます。。
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